アライグマの駆除方法まとめ
自分で追い出す方法や撃退する手順を解説

「アライグマを駆除するにはどうすればいいの？ 」と疑問に感じている人は少なくないでしょう。

この記事では、アライグマを自分で追い出す方法や自分で駆除撃退する手順などを解説します。

最後まで読んでいただくと、アライグマを自分で追い出す方法や撃退する手順がわかるため、被害に悩んでいて駆除を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

そもそもアライグマとはどのような生物？

「アライグマはどのような生き物なの？」という疑問を多くの人が持っているでしょう。

ここでは、以下の3点を詳しく解説します。

● アライグマの生態
● アライグマがもたらす被害
● アライグマの駆除が困難となる理由

アライグマを駆除する前に、上記3つのポイントを把握しましょう。

アライグマの生態

アライグマは、"アライグマ科アライグマ属"に分類されるほ乳類です。

アライグマの生態を一覧表にまとめたので、確認してみましょう。

アライグマは他の動物と間違われやすいですが、「鼻に白い筋模様があればハクビシン」、「短くて縞模様のない尻尾ならタヌキ」と見分けられます。

アライグマは手先が器用で学習能力が高く、物を掴んだり高い場所に登ったりできるのが特徴です。

そのため、柵で囲まれた畑や家屋の屋根裏にも容易に侵入します。

わずか10cmの隙間に入り込んで棲みつき、あっという間に繁殖してしまうというケースは珍しくありません。

愛らしい見た目をしていますが、気性が荒く攻撃性が高いので、近づくと危険です。

特定外来生物に指定されているため、無許可での飼育や販売、譲渡が認められておらず、適切な方法で処分しなければならない点に注意してください。

アライグマがもたらす被害

アライグマが家屋に棲みつくと、住宅だけでなく人やペットの健康や生活にさまざまな被害をもたらします。

特にアライグマは、一定の場所にまとめてふんをする「ため糞」の習性があるため、以下のような被害に注意してください。

● ふん尿による悪臭がする
● 屋根裏が腐食したり断熱材が破損したりする
● アライグマや糞尿に触れて感染症や寄生虫のリスクが高まる
● 屋根裏の電気配線や配管が破損し、火災のリスクが高まる

屋根裏にアライグマが棲みついているかもしれないと気付いたら、早めに配線や配管を点検してもらうのがおすすめです。

また、発情期や子育て中のアライグマは、普段よりも攻撃性が高まるため、小さな子どもやペットがアライグマに興味を持って近づくと、大怪我を負うかもしれません。

なかには、「飼育中のペットが食べられてしまった」というケースがあるので、決して近寄らせないようにしてください。

アライグマの駆除が困難となる理由

アライグマは『外来生物法』で"特定外来生物"に指定されているうえ、『鳥獣保護法』で保護されています。

狩猟免許を取得していない人が駆除する場合、市町村に申請して許可を得る必要があります。もしも手続きが面倒であれば、"駆除"ではなく"追い出し"を検討しましょう。

アライグマを自分で追い出す方法4選

「アライグマを自分で追い出すことはできるの？」と疑問に感じる人は少なくないでしょう。
ここでは、アライグマを自分で追い出す方法を解説します。

● アライグマの嫌がる匂いで追い出す
● 超音波で追い出す
● 煙を用いて追い出す
● 忌避剤を撒いて追い出す

上記4つの方法を詳しく解説するので、チェックしてみましょう。

アライグマの嫌がる匂いで追い出す

アライグマは嗅覚が鋭いので、強い匂いを嫌がります。特にハッカや木酢液、唐辛子などは、人体への毒性がなく安心して使えます。

超音波で追い出す

動物が嫌がる超音波を出す機械を使うと、アライグマを追い出すのに効果的です。アライグマ以外の害獣被害を防ぐのにも役立つので、害獣が多い地域に住んでいる人におすすめです。

ただし、長期間使用しているとアライグマが慣れてしまい、効果が薄れてしまうおそれがあります。また、初期費用がかかる点にも注意が必要です。

煙を用いて追い出す

ハーブなどの匂いを充満させる燻煙剤は、アライグマを追い出すのに効果的です。

アライグマが棲みついている屋根裏周辺に使用してください。

注意したいのは、子育て中のアライグマは追い出し用のアイテムを使っても巣を離れないという点です。

燻煙剤は予防策として使用するものとして捉え、被害に遭っているのであれば駆除業者や自治体への相談を検討しましょう、

忌避剤を撒いて追い出す

アライグマが嫌がる匂いを発生させる忌避剤なら、家の周りや屋根裏に置くだけで手間がかかりません。

市販の忌避剤はホームセンターで安価かつ手軽に購入できます。

もしも、「どのような忌避剤がおすすめなのか分からない」とお悩みなら、快適生活の忌避剤『ヒトデdeでんでん』がおすすめです。

『ヒトデdeでんでん』は、害虫・害獣が来る場所に撒くだけで、最大3カ月の効き目が期待できます。撒く以外に、吊るしたり水溶液にして土壌に染み込ませたりするなど、用途を選べる点が魅力です。
乾燥ヒトデを使用しており、環境にもやさしいので土壌改善にも役立ちます。

定期購入を利用すれば通常購入より1,140円お得に購入できるので、定期購入の利用を検討してみましょう。

アライグマを自分で駆除・撃退する手順5ステップ

適切な手順を踏むと、アライグマは自分で駆除・撃退できる可能性があります。
アライグマを自分で駆除・撃退する手順は以下の通りです。

● STEP1.自治体に申請して許可をもらう
● STEP2.箱わなを設置する
● STEP3.食わせエサ・寄せエサを設置する
● STEP4.捕獲後に正しい方法で駆除する
● STEP5.アライグマの巣やフンを掃除・消毒する

上記5つの手順を解説するので確認してみましょう。

STEP1.自治体に申請して許可をもらう

自分でアライグマを駆除する場合、役所や保健所に申請して許可を得る必要があります。

申請時に必要となる書類の例は以下の通りです。

● 有害鳥獣被害状況調査書
● 捕獲区域・場所を明らかにした地図や図面

必要な手続きや申請書は自治体によって異なるため、あらかじめ問い合わせておきましょう。

STEP2.箱わなを設置する

自治体から許可が下りたら、わなを用意してアライグマを捕獲します。

アライグマの捕獲方法は以下の3種類です。

手捕りと射殺駆除はハードルが高いので、わな捕獲の方法を選ぶのが一般的です。

主にケージ型の箱わなが使われており、5,000〜30,000円程度で購入できます。

自治体によっては無料で貸し出してもらえるので、費用を抑えたい人は問い合わせてみると良いでしょう。

STEP3.食わせエサ・寄せエサを設置する

アライグマはスナック菓子や果物類を好み、置いておくと近づいてきます。

特に、ピーナッツバターを塗ったキャラメル味のスナック菓子やチーズ味のスナック菓子は、アライグマの好物です。

ペットフードを使う方法は、犬やネコを捕獲してしまうおそれがあるためおすすめしません。

STEP4.捕獲後に正しい方法で駆除する

『鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律』によると、捕獲したアライグマは捕獲者が責任をもって処分しなければなりません。

処分する際は、苦痛を与えないように配慮する必要があります。

「どうやって処分すればいいのか分からない」、「生き物を処分するのは心苦しい」という場合は、自治体に相談するのがおすすめです。

処分方法を教えてもらえたり、捕獲したアライグマを引き取ってもらえたりします。

捕獲してから処分方法に悩まないように、許可を申請する際に処分方法も確認しておきましょう。

STEP5.アライグマの巣やフンを掃除・消毒する

アライグマのふん尿を処分しなければ、住宅の劣化や悪臭を招いてしまうかもしれません。

アライグマの巣やふんをしっかり掃除・消毒しましょう。

おすすめは、次亜塩素酸系の強力な殺菌スプレーです。

また、病原菌の感染予防や安全な作業のために、ヘルメットやマスク、ゴーグル、手袋を着用しましょう。

掃除・消毒作業後は、着ていた服を処分し身体や髪は隅々まで洗ってください。

アライグマの侵入を未然に防ぐための対策

適切な対策をとることによって、未然にアライグマの侵入を防げます。

アライグマの侵入を防ぐための対策は以下の通りです。

● 室内の侵入経路を塞いでおく
● エサとなり得るゴミや雑草などを放置しない

上記2つの対策を解説するので、取り入れてみましょう。

室内の侵入経路を塞いでおく

アライグマは小さな穴も通れるので、家屋のさまざまな箇所から侵入できます。

アライグマの侵入口になる場所は以下の通りです。

● 屋根周りの隙間や換気口
● 基礎周りの隙間や増改築部分の継ぎ目
● 壁に空いた穴
● 戸袋の内側

アライグマは、家屋の屋根裏や床下に棲みつく場合が多いものの、棲みついている場所が侵入口付近であるとは限りません。

床下から壁の中を通って屋根裏へ移動するケースも、珍しくありません。

加えて、アライグマは手先が器用なため、簡易的に塞いだ穴は破られてしまいます。

鉄柵や鉄板などを利用して、直径10cm未満の小さな穴も残さず塞いでください。

エサとなり得るゴミや雑草などを放置しない

アライグマはエサ場と認識した場所に繰り返しやってくる習性があります。

エサとなる生ごみやペットフードなどを外に置かないようにしましょう。

家庭菜園をしている場合、落ちた実を放置せずすぐに撤去してください。

また、雑草が茂った庭や畑では身を隠しながら移動できるので、アライグマが侵入しやすくなります。

アライグマにとって住み心地の良い環境とならないように、住環境を整えることは大切です。

アライグマの駆除が困難な場合は専門業者に依頼しよう

アライグマの駆除が困難な場合は、専門業者への依頼も視野に入れましょう。

アライグマの駆除業者に依頼する場合は以下の点に注意が必要です。

● アライグマの駆除業者に依頼するメリット・デメリット
● アライグマの駆除にかかる費用相場

上記2つのポイントを解説するので参考にしてください。

アライグマの駆除業者に依頼するメリット・デメリット

自治体の許可が下りなかった人や忌避剤などを使った追い出しでは効果が期待できなかった人は、駆除業者への依頼も検討してみましょう。

アライグマの駆除業者に依頼するメリット・デメリットは以下の通りです。

多くの駆除業者が、アライグマ捕獲後の再発防止に力を入れています。

保証期間内に再被害を受けた場合、無料で再捕獲を依頼できるのは安心ポイントです。

しかし、駆除業者に依頼すると、自分でアライグマを駆除するよりも費用が高くつく場合がほとんどです。

次の項目で費用相場を解説するので確認してみましょう。

アライグマの駆除にかかる費用相場

駆除の専門業者に依頼した場合、費用相場は16,000〜60,000円程度です。

ただし、作業の内容や罠・侵入経路の数などによって費用は異なります。無料調査を依頼できる業者も多いので、複数の業者に見積もりを依頼するのがおすすめです。

費用やサービスの内容を比較して、納得のいく業者を選びましょう。

アライグマの駆除に関するよくある質問

「初めてアライグマの被害にあったので、駆除についてよくわからない」と不安に感じている人は少なくありません。

そこで、アライグマの駆除に関するよくある質問を解説します。

● アライグマを駆除すると報奨金が出るって本当？
● アライグマの駆除に蚊取り線香は有効？
● アライグマを見つけたら警察に連絡すべき？

上記3つの質問に詳しくお答えするので、不安や疑問の解消にお役立てください。

アライグマを駆除すると報奨金が出るって本当？

アライグマは、畑の農作物を荒らしたり日本の生態系を破壊したりするおそれがある害獣です。

頭数の増加を抑えるために、『鳥獣捕獲報酬金制度』を多くの自治体で取り入れています。

ただし、自治体によっては制度を実施していなかったり、対象となる害獣の種類が異なったりするので、注意が必要です。

報奨金制度を利用したい人は、制度の有無や対象の動物を自治体に確認しておきましょう。

アライグマの駆除に蚊取り線香は有効？

アライグマは嗅覚が発達しているので、蚊取り線香を焚くと一時的にアライグマを遠ざけられます。

しかし、一時的に蚊取り線香を焚いた程度でアライグマを追い出すのは難しいでしょう。

蚊取り線香1本あたりの燃焼時間は、10時間以下がほとんどです。

数日から数週間にかけて効果を持続させるには、毎日取り替えなければならず、手間がかかります。

さらに、蚊取り線香を常時つけたままにしておくと、火災のリスクがあるのでおすすめできません。

アライグマを見つけたら警察に連絡すべき？

家の周囲でアライグマを見かけて、警察への相談を検討する人は少なくありません。

しかし、警察では基本的にアライグマの駆除に関する対応をしません。

警察がアライグマに対して動くのは、人命に関わる危険を伴うなど、極めて危険性が高いケースに限られます。

アライグマを見かけた際は、 忌避剤の設置や家の周囲の掃除など、手軽に行える方法で対策するのがおすすめです。

もしも、「アライグマを見かけたので早く駆除してほしい」とスピーディーな対応を希望するのであれば、専門業者への依頼を検討してみましょう。

アライグマの駆除方法を把握して自分でできる対策を実践しよう

アライグマが家屋に住み着くと、生活にさまざまな被害をもたらします。

忌避剤や超音波を出す機械を設置するなど、まずは自分で追い出す方法を試してください。

追い出しがうまくいかなければ、市町村の許可を得て駆除・撃退する方法がおすすめです。

もしも、アライグマの追い出しや駆除が進まないようであれば、専門業者への依頼も視野に入れましょう。

アライグマの駆除方法を把握して、予算や希望に合った対策を実践していきましょう。