妊娠中に抜け毛がひどい原因とは？
対策やいつまで続くのかも解説

妊娠は、疲労感や吐き気や嘔吐が続くつわり、ホルモンバランスの変化など、体にさまざまな変化をもたらすでしょう。特に、妊娠中や産後に多い悩みとして髪質の変化が挙げられます。

この記事では、ダイエットと抜け毛の関係性や、過度なダイエットが脱毛を引き起こす要因と対策法について解説します。

妊娠中に抜け毛がひどい主な原因

人間は、毎日平均50〜150本程度脱毛するといわれています。

しかし、妊娠することでホルモンバランスの変化が起き、本来抜けるはずの毛髪も成長させ続けることで、抜け毛の本数が少なくなることもあるでしょう。

妊娠中に、髪質の変化や抜け毛が増えてしまう理由としては、以下の7つが挙げられます。

● ホルモンバランスの変化
● 栄養不足
● 鉄分不足
● 健康面による問題
● 甲状腺による問題
● 円形脱毛症
● FAGA（女性男性型脱毛症）

具体的な要因を解説します。

ホルモンバランスの変化

妊娠することで起きるホルモンバランスの変化は、抜け毛の量に大きく関与します。

妊娠すると、すべてのホルモン分泌量が変わるといわれています。特にエストロゲン、プロゲステロン、コルチゾールの分泌量が多く変化するでしょう。

エストロゲンは女性らしさのある、しなやかな体を作るのに欠かせない女性ホルモンの一種で、髪の毛や肌に艶やハリ、うるおいを与える役割を果たします。

また、同じく女性ホルモンであるプロゲステロンは、ヘアサイクルの成長期の期間を保つ役割を果たします。これら2つの女性ホルモンが増えることで、妊娠中はつややかでハリやコシのある髪の毛を維持できるでしょう。

しかし、同時に増加するコルチゾールは、ストレスに反応して分泌されるホルモンの一種であり、コルチゾール濃度が高い人ほど後頭部の毛経が細くなるといった研究結果も発表されました。

したがって、妊娠や出産によりホルモンの分泌量が変化することで脱毛が起きます。

栄養不足

過度なダイエットや偏った食事、栄養バランスが取れていないなどにより、健康的な髪を作るための栄養が不足してしまい、髪のパサツキなどの髪質の変化や抜け毛が増加します。

また、妊娠中は胎児の発育のためにいつもより多くのエネルギーが必要となり、栄養不足は切迫早産や低出生体重児を出産するリスクもゼロではありません。

胎児のためにも、特に不足しがちなタンパク質や葉酸、ビタミン類などは食事もしくはサプリメントで積極的に摂取しましょう。

鉄分不足

鉄分は、血液中のヘモグロビンの材料となるミネラルの一種です。

血液は健やかな髪の毛を作り、成長を促すために必要な酸素や栄養を頭皮に届ける役割を持っていますが、鉄分が足りないと貧血を起こしてしまいます。

貧血が起きると頭皮に十分な血液が流れず、酸素と栄養分が行き届かなくなることで髪の毛が成長せず抜け落ちてしまうでしょう。

健康面による問題

妊娠中は健康状態によって薄毛や脱毛を引き起こすことがあります。

特に、ホルモンバランスの乱れや栄養不足だけでなく、過度なストレスによる自律神経の乱れも挙げられます。

自律神経が乱れると交感神経が刺激されて常に体が緊張状態になり、血行不良などを引き起こすことで脱毛にもつながるでしょう。

甲状腺による問題

胎盤は妊娠の15週頃に完成し、母体の甲状腺を刺激するホルモンを分泌します。

母体の甲状腺が活性化することで、大量の甲状腺ホルモンが分泌されると心拍数の上昇や動悸、発汗量の増加などにより、気分の変動を引き起こします。

そのほか、甲状腺の活動が過剰になると妊婦の0.1％が甲状腺機能亢進症を発症することもあるので注意が必要です。

甲状腺は、出産後にも産後甲状腺炎を引き起こすおそれがあり、甲状腺による問題は判断しにくいため、かかりつけの産婦人科医に相談することをおすすめします。

円形脱毛症

はっきりと原因はわかっていませんが、円形脱毛症も妊娠中に起きうる抜け毛の要因です。

円形脱毛症は、遺伝やホルモンバランスの乱れによって生じる免疫機能の異常が原因とされています。

通常の免疫機能は菌などの異物が体内に入ると、排除することで体を守っている一方で、免疫機能に異常が起きると、自分の体の一部を異物と認識して攻撃してしまいます。

この際に毛根が免疫に攻撃を受けることで、円形に一部の髪の毛が抜け落ちることで円形脱毛症を引き起こすでしょう。

FAGA（女性男性型脱毛症）

FAGA（女性男性型脱毛症）は、加齢やストレスなどにより女性ホルモンが減少することで、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れて頭皮が薄くなる脱毛症です。

発症するメカニズムとして、男性ホルモンのテストステロンは還元酵素の5αリダクターゼと結合し、ジヒドロテストステロン（DHT）を生成します。

そして、ジヒドロテストステロンがヘアサイクルを乱す原因となり、脱毛症を引き起こして頭髪全体が薄毛になります。

妊娠中の抜け毛を改善する対策

妊娠中のホルモンの変化や、FAGAなどの脱毛症の場合は自分で治すことが難しいですが、栄養不足や鉄分不足によって起きる妊娠中の抜け毛や薄毛は、対策することが可能です。

対策方法としては、主に以下の6つが挙げられます。

● 栄養バランスの良い食生活を意識する
● 頭皮マッサージを習慣化する
● 頭皮を清潔に保つ
● ヘアケアを見直す
● 育毛剤を使用する
● 症状がひどい場合は専門の医師に相談する

具体的な要因を詳しく解説します。

栄養バランスの良い食生活を意識する

妊娠中の抜け毛の対策として食生活の改善が有効です。

妊娠中はつわりや生活環境の変化などにより、食事を摂ることが難しくなりますが、薄毛の対策や胎児のためにも栄養バランスの良い食生活は大切です。

特に髪の毛を作るための良質なタンパク質、亜鉛などのミネラルや妊婦に不足しがちな葉酸などのビタミンをバランスよく摂りましょう。

1日3食しっかり食べることが重要ですが、難しい場合はサプリメントなども頼りつつ栄養不足を補うのもおすすめです。

頭皮マッサージを習慣化する

ストレスなどにより血の流れが悪化すると、頭皮に酸素や栄養が行き届かなくなってしまいます。これを防ぐためにも、頭皮マッサージは薄毛や脱毛に効果的です。

頭部にはツボが多くあり、マッサージでコリをほぐすことで副交感神経を刺激します。したがって、血行の促進やリラックス効果を促すことが期待できるでしょう。

マッサージする際は、強く擦ると摩擦により頭皮が傷付いて頭皮環境の悪化を引き起こしてしまうため、シャンプーや育毛剤をなじませる際に、優しくマッサージするのがおすすめです。

頭皮を清潔に保つ

頭皮を清潔に保つのも妊娠中の抜け毛の対策になります。

頭皮を洗浄して清潔にすることで、余分な皮脂や埃や花粉などの汚れを落として頭皮の水分と油分のバランスを整えます。

余分な皮脂や汚れが残っている状態だと、毛穴や皮脂の分泌腺がつまり炎症を起こすことでフケやかゆみなど頭皮環境の悪化の原因となるでしょう。

ヘアケアを見直す

薄毛が気になる場合は、ヘアケアの見直しもおすすめです。

シャンプーがしみる場合は、頭皮が炎症していたり乾燥し頭皮環境が乱れているおそれがあり、シャンプーの洗浄力が強いとさらなる炎症を引き起こしてしまうこともあります。

また、シャンプーの回数も重要で、かゆみが気になる際も必要以上に洗浄してしまうと、必要な皮脂まで洗い落としてしまい乾燥の原因となるので注意が必要です。

薄毛やシャンプーの際にしみる場合は、洗浄力が優しいシャンプーや鎮静効果が期待できるシャンプーを選びましょう。

育毛剤を使用する

育毛剤は頭皮を保湿し頭皮環境を整えるほか、有効成分により頭皮の炎症を抑え、発毛の促進効果が期待できます。

頭皮マッサージ中に使用することで摩擦を軽減することも可能で、半年以上継続して使用することで髪の毛が生えやすい環境を作るのにおすすめといえます。

育毛剤を購入するなら、定期購入が可能な快適生活をご利用ください。

さまざまな種類の育毛剤を販売しているため、使用感やにおいなど自分に合った商品を選べるほか、定期購入の際には通常価格よりも割安で購入可能なのが嬉しいポイントです。

症状がひどい場合は専門の医師に相談する

妊娠中の抜け毛が円形脱毛症やFAGAによる症状である場合、自力での治療は困難です。

食生活の改善や育毛剤の使用、ヘアケアを見直しても抜け毛の症状がひどい場合はAGAクリニックや皮膚科、かかりつけの産婦人科などに相談しましょう。

特に、FAGAは進行型の疾患のため、放置すると脱毛が悪化するので注意が必要です。

妊娠中や産後の抜け毛はいつまで続くのか

妊娠中や産後の抜け毛は、個人差はあるものの産後半年〜1年ほどで元に戻るといわれています。

妊娠後に起きる産後の抜け毛は、出産した女性の半数以上が経験（※）しており、一気に髪の毛が抜けた後、生え変わるのが特徴です。

特に、産後はエストロゲンやプロゲステロンが急激に減少することでヘアサイクルが乱れることが原因で、産後脱毛症や分娩後脱毛症と呼ばれています。

※参考：クレアージュ東京　エイジングケアクリニックのプレスリリース〜出産後の女性 半数以上が悩んでいる[産後抜け毛]〜

育毛剤をやめる際のよくある質問

最後に、妊娠中の抜け毛に関する3つのよくある質問を紹介します。

● 妊娠中に髪の毛がパサパサするのはなぜ？
● 妊娠中の抜け毛対策に髪型を変えるのはあり？
● 出産後脱毛症ってなに？

順番に回答していきます。

妊娠中に髪の毛がパサパサするのはなぜ？

妊娠中に髪の毛のパサつきを感じる要因は、栄養不足や血行不良にあります。

太くて、つやのある髪の毛を作るには、十分な栄養と酸素が必要です。

妊娠中は胎児の成長のために妊娠前よりもエネルギーが必要となるため、食事量が少なかったり偏った食事を続けていたりすると栄養不足に陥ってしまいます。

さらに、血行不良を起こすことで頭皮に酸素や栄養が起き届かなくなり、髪の毛のパサつきや切れ毛、薄毛を引き起こすでしょう。

妊娠中の抜け毛対策に髪型を変えるのはあり？

女性の場合、抜け毛や薄毛が起きるとショックが大きく気分も落ち込んでしまうため、髪型を変えるのは気分転換にもなるので良いでしょう。

特に、ショートカットやパーマはふんわりとボリュームを多く見せる髪型のためおすすめです。一方で、ポニーテールなどの髪が引っ張られるようなヘアスタイルは、牽引性脱毛症の原因となるため注意が必要です。

出産後脱毛症ってなに？

出産後脱毛症とは、産後に髪をきれいに保つエストロゲンや、ヘアサイクルの成長期の期間を保つプロゲステロンが急激に減少することで、引き起こされる脱毛症です。

出産後脱毛症は、一気に抜けて一定期間が経つと抜けた毛が生え変わる点が特徴です。産後の女性の半数が経験する、一般的な脱毛症といえるでしょう。

妊娠中はストレスを溜めずに改善しよう

妊娠中は、ストレスや栄養、鉄分不足、ホルモンバランスの乱れなどによって脱毛が起こりやすい時期です。

食生活の改善や適度なストレスの発散、育毛剤の使用など対策し、それでも脱毛がひどい場合はAGAクリニックや皮膚科に相談しましょう。

育毛剤の購入は、定期購入が可能な快適生活がおすすめです。定期購入の場合、通常価格より割安で購入できるほか、取扱商品も豊富で自分の目的や使用感に合わせて選べるのが特徴です。

妊娠中や産後の抜け毛が気になる人は、ぜひ一度快適生活の育毛剤をご利用ください。