お酒と薄毛は関係がある？
アルコールが髪に与える影響や対策を解説

この記事では、お酒（アルコール）と薄毛の関係性やアルコールが髪にもたらす影響を解説します。

アルコールは、一般的に薄毛や抜け毛に対して直接的には関係がありません。しかしながら、お酒を日常的に飲む人のなかには、自身の飲酒習慣が髪や頭皮に影響しないか不安な人もいるでしょう。実際、アルコールの過剰摂取は血行不良による薄毛やAGAの原因になり得ます。

本記事では、薄毛予防として禁酒するメリット・デメリットや薄毛対策を併せて紹介します。
お酒と薄毛の関係性が気になる人は、ぜひ本記事を参考にしてください。

お酒（アルコール）と薄毛に直接的な関係はない

お酒（アルコール）と薄毛の直接的な関係は、医学的にも確認されていません。

もちろん、過度な飲酒は体全体の健康に悪影響を及ぼしますが、適量の飲酒が直接薄毛を引き起こすわけではないとされています。

しかし、飲酒の習慣やその他の生活習慣が薄毛のリスクを高める可能性は否定できません。
ここでは、適度な飲酒量の基準を詳しく解説します。

適度な飲酒量は1日あたり純アルコール約20g

適度な飲酒とは、健康を害することなくお酒を楽しむために推奨される量を指します。厚生労働省によるアルコールに関する資料によると、"節度ある適度な飲酒"の量は1日あたり純アルコールで20g程度です。

これは、ビールなら500mL程度、日本酒なら180mL程度、ウイスキーやブランデーなどの蒸留酒では40mL程度に相当します。この量を超えると健康リスクが高まるため、日常的な飲酒の際にはこの基準を意識しましょう。

※参考：アルコール｜厚生労働省

お酒（アルコール）が髪にもたらす影響

アルコールが髪の健康にどのような影響を及ぼすのか、ここでは4つの影響を紹介します。

● 有害物質を増加させAGAの原因になる
● 睡眠の質が低下し成長ホルモンの分泌を阻害する
● 糖質の摂りすぎで血行不良が起きる
● 髪に必要な栄養素を不足させる

それぞれ見ていきましょう。

有害物質を増加させAGAの原因になる

アルコールを過度に摂取すると、体内で"アセトアルデヒド"という物質が生成されます。肝臓やその他の臓器だけでなく、髪の健康にも悪影響を与えるおそれがある有害物質です。

加えて、アセトアルデヒドは、男性型脱毛症（AGA）の主要な原因とされる、ジヒドロテストステロン（DHT）の生成を促進するといわれています。毛母細胞の機能を低下させ、髪の成長を妨げるとされているため、注意が必要です。

睡眠の質が低下し成長ホルモンの分泌を阻害する

アルコールを摂取すると一時的に眠気を感じることがありますが、実際には睡眠の質を低下させます。特に、深い眠りであるレム睡眠が減少し、浅い眠りが増える傾向にあります。レム睡眠は、体の修復や成長ホルモンの分泌が活発に行われる非常に重要な時間です。

成長ホルモンは、髪の毛や皮膚、筋肉の再生・修復に関与しており、分泌が阻害されると髪の健康や成長に悪影響を及ぼすでしょう。また、質の良い睡眠が得られないため、日常生活におけるストレスや疲労が蓄積し、髪の健康を損なうリスクとなります。

良質な睡眠を確保するためにも、アルコールは適量を摂取し、飲酒後は適切な時間を空けてから就寝しましょう。

糖質の摂りすぎで血行不良が起きる

糖質は食生活において主要なエネルギー源となる成分です。しかし、過剰に摂取すると血糖値の急激な上昇を引き起こし、それに伴いインスリンの分泌も増加して血流の悪化や血行不良を引き起こします。

血行不良が起きると、頭皮への栄養供給や酸素供給が不足し、髪の毛の健康や成長に必要な要素が十分に供給されなくなるため、髪の毛の成長が遅れたり抜け毛が増えたりして薄毛の原因になります。

※参考：なぜ糖質で太りやすくなるの？血糖値をコントロールする食べ方のコツ｜大正製薬

髪に必要な栄養素を不足させる

健康的な髪の毛を維持するためには、ミネラル（ビオチンや亜鉛、鉄など）やビタミンなどの適切な栄養素の摂取が欠かせません。しかし、お酒の過度な摂取は、体内でのミネラルやビタミンの吸収や利用を妨げます。

これらの栄養素の不足は、髪の成長が遅れたり髪の質が低下したりする原因の1つです。

また、アルコールは脱水作用があり、体内の水分バランスを乱すことがあります。そのため、頭皮の乾燥を引き起こして髪の毛の成長に必要な栄養素の供給が滞らせ、髪の毛や頭皮環境の悪化を招くため、注意が必要です。

薄毛予防として禁酒するメリット

適量のアルコール摂取は薄毛の原因とはいえませんが、過度な摂取は髪の健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。ここでは、薄毛予防として禁酒するメリットを3つ紹介します。

● カロリー過多を防げる
● 睡眠の質が向上する
● 髪への栄養状態が改善される可能性がある

1つずつ見ていきましょう。

カロリー過多を防げる

アルコールには高いカロリーが含まれており、特にビールやカクテル、甘いリキュールなどは、飲む量によってかなりのカロリーになります。日常的に続くと、カロリーの過剰摂取となり、体重増加の原因となる場合があるでしょう。

体重の増加は、血行不良を引き起こすリスクが高まるため、頭皮への栄養供給が不足し髪の成長が阻害されるリスクが考えられます。

禁酒すると、アルコールからのカロリー摂取をカットでき、体重増加や血行不良を防いで頭皮や髪の健康を維持しやすくなるでしょう。

睡眠の質が向上する

アルコールを摂取すると、一時的にリラックスした気分になり、眠気を感じやすくなるという人もいるでしょう。

しかし、実際にはアルコールによる睡眠は浅く、中途覚醒を繰り返すことが多くなります。これにより生じるレム睡眠とノンレム睡眠のバランスの乱れは、日中のパフォーマンス低下や疲れやすさ、集中力の低下など原因の1つです。

また、先述のとおり、質の良い睡眠は体の修復や成長ホルモンの分泌にも関わっており、成長ホルモンの分泌量が不足すると髪の健康にも悪影響を及ぼします。

禁酒やアルコール摂取量の減少は質の良い睡眠につながるため、体全体の健康状態が向上し髪の健康にも良い影響をもたらすでしょう。

髪への栄養状態が改善される可能性がある

アルコールの過度な摂取は、ビタミンB群や亜鉛、鉄など、髪の成長や健康を維持するのに必要な栄養素の吸収を妨げます。また、アルコールを分解する際にもビタミンB1を消費するため、体内の栄養バランスを乱しがちです。

禁酒すると、体内の栄養バランスが整い、髪や頭皮に必要な栄養素が十分に供給され、髪の健康維持やツヤなどのメリットがあります。

薄毛予防として無理に禁酒するデメリット

禁酒することで薄毛予防ができるメリットがある一方、無理に禁酒するデメリットも存在します。
ここでは、薄毛予防として無理に禁酒するデメリットを2つ紹介します。

● ストレスに影響する
● 人間関係に支障をきたすおそれがある

それぞれ解説します。

ストレスに影響する

禁酒することで、一時的にアルコール摂取による体への影響を避けられます。ただし、飲酒を社交の場などの手段にしている人には、禁酒による心身のストレスを増加させるリスクが高まります。

アルコールは適量であればリラックス効果があり、日常のストレスを和らげる役割を果たしています。そのため、無理な禁酒でアルコールによって得られるリラックス効果を失うと、日常の小さなストレスが積み重なり、薄毛の原因になることがあるでしょう。

このようなストレスは体のホルモンバランスを乱し、結果的に髪の健康に悪影響を及ぼすことが考えられます。

人間関係に支障をきたすおそれがある

禁酒を始めることは健康面でのメリットが期待できる一方、社交の場面で人間関係に影響を及ぼすおそれがあります。特に、飲酒を中心とした交流が多い文化や環境にいる場合、禁酒を選択すると周囲との距離を感じるかもしれません。

例えば、会社の飲み会や友人との集まりなどでアルコールを楽しむ機会は多く、そういった場で"一緒に飲む"という行為は、コミュニケーションの一部として捉えられることがあります。そのため、禁酒することで一緒に飲めないと、ストレスを貯める原因になりえます。

また、禁酒の理由が薄毛予防である場合、禁酒の目的を公言してしまうと、ストレスを感じることがあるでしょう。

薄毛とお酒（アルコール）の関係性が気になるときの対策5選

ここでは、薄毛とお酒の関係性が気になるときの抜け毛・薄毛対策方法を5つ紹介します。

● アルコールは適量を守って楽しむ
● 休肝日を設ける
● 飲酒以外の生活習慣も見直す
● 生活習慣を見直す
● 育毛剤を使用する

1つずつ見ていきましょう。

アルコールは適量を守って楽しむ

薄毛のリスクを考慮すると、アルコールの摂取量には注意が必要です。適量の飲酒は心身のリラックスや血行促進に役立ちますが、それを超えると体のバランスを崩す原因となり、髪の健康にも影響を及ぼすおそれがあります。

また、飲酒の際の水分補給を怠らないよう心がけることで、翌日の体調不良を予防できます。アルコールを楽しむためには、量や質、飲む環境を意識することが大切です。

休肝日を設ける

連日の飲酒は肝臓に負担をかけるだけでなく、髪の健康や全体的な体調にも影響を及ぼします。そこで、週に数日はアルコールを控える"休肝日"を設けるといいでしょう。

休肝日を採り入れることで、肝臓を回復させデトックス機能が高まり、体内の有害物質の排出が促進されます。また、アルコール摂取による脱水症状を予防でき、髪の健康を維持する栄養素の吸収も向上します。

さらに、休肝日を意識的に設けることは、飲酒の習慣自体を見直すきっかけとなるでしょう。適量の摂取や質の良いアルコールの選択など、より健康を意識した飲酒を楽しめます。

飲酒以外の生活習慣も見直す

飲酒の習慣だけでなく、その他の生活習慣も同時に見直すことが、薄毛予防や髪の健康維持のために重要です。

例えば、不規則な生活や過度なストレス、睡眠不足などは、ホルモンバランスを乱して薄毛の原因となります。

さらに、タバコや過度なカフェイン摂取も、血行を悪化させる要因となり、頭皮や髪の健康に悪影響を及ぼします。そのため、バランスの良い食事や十分な睡眠、適度な運動やストレスの管理などを意識して、生活習慣を見直しましょう。

食生活を見直す

食生活は、髪の健康に直接的な影響を与える要因の1つです。

髪の毛はケラチンと呼ばれるタンパク質でできているため、ビタミンやミネラル、良質なタンパク質など、タンパク質の形成に必要な栄養素をバランスよく摂取することが大切です。

そのほか、亜鉛やビオチン、鉄分もつややかな髪の健康に欠かせない栄養素であるため、積極的に食事やサプリメントで摂取しましょう。

育毛剤を使用する

炎症やかゆみ・フケなど、頭皮のトラブルがある場合は育毛剤の使用がおすすめです。育毛剤は有効成分でかゆみやフケ、炎症を抑えるほか、頭皮を保湿して頭皮環境を整え、発毛を促進する効果が期待できます。

育毛剤は半年以上の継続で徐々に効果を発揮するため、すぐに効果を求めず長期間継続して使用することが大切です。

快適生活なら、スーパーやドラックストアにない種類のさまざまな育毛剤を販売しているので、価格や成分、使い心地から自分に合った製品を選べます。

さらに、定期購入を利用すれば、買い忘れを予防でき1回あたりの金額も割安になるため、育毛剤で薄毛を対策したい人には快適生活の利用が便利です。

薄毛とお酒（アルコール）に関するよくある質問

薄毛とお酒（アルコール）に関して3つのよくある質問にお答えします。

● 飲酒すると髪が細くなるって本当？
● アルコールと女性の抜け毛は関係がある？
● 薄毛の治療は保険が適用される？

それぞれ解説します。

飲酒すると髪が細くなるって本当？

飲酒が髪の太さに直接的な影響を及ぼすかどうかは、科学的にも明確に証明されていません。

しかし、アルコールの過剰摂取は体内の水分バランスを崩し、脱水状態を引き起こすことがあります。そのため、頭皮や髪の毛も影響を受け、乾燥しやすくなることで髪の毛が細くなるおそれはあります。

アルコールと女性の抜け毛は関係がある？

アルコールはFAGA（女性のAGA）の直接的要因にはなりません。

しかし、太くコシのあるつややかな髪の毛を支えるケラチンやビタミンA、ビタミンEや葉酸などの栄養素の吸収を阻害するため、過剰なアルコールの接種は控えましょう。

薄毛の治療は保険が適用される？

薄毛の治療には保険は適用されません。薄毛治療は美容目的で容貌を変える費用となるため、病院にかかっても自由診療扱いとなります。

お酒が好きな人は飲酒量を守って薄毛を防ごう

飲酒自体が直接的に薄毛を引き起こすわけではありませんが、過度な摂取やそれに伴う生活習慣の乱れは、薄毛のリスクを高める要因となります。

また、アルコールの過剰摂取は有害物質の増加や睡眠の質の低下、栄養不足などにつながり、髪の健康に悪影響を及ぼすおそれがあります。そのため、過剰な接種は控えて、休肝日の設定や生活習慣の見直し、育毛剤を利用するなどの対策も視野に入れましょう。

快適生活なら、市販されていないさまざまな種類の育毛剤から製品を選べます。また、定期購入制度もあり、買い忘れの予防や通常価格より割安での購入ができるため、ぜひ利用してみてください。