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ズワイガニとタラバガニはどっちが美味しい?
味や大きさの違いを比較


この記事では、ズワイガニとタラバガニはどちらが美味しいかを解説します。

年末年始に食べるカニを選ぶ際、ズワイガニとタラバガニを候補として考えている人もいるでしょう。2つのカニの主な違いや食べ方を知っておけば、自分好みのカニを選んで満足に味わえます。

この記事では、ズワイガニとタラバガニの概要や捌き方の違いを解説します。それぞれの美味しい食べ方もご紹介するので、ぜひこの記事を参考にしてください。



【この記事でわかること】
● ズワイガニとタラバガニの基本的な違い
● ズワイガニとタラバガニの捌き方の違い
● ズワイガニとタラバガニの美味しい食べ方





ズワイガニとタラバガニの基本的な違いを比較


ここでは、ズワイガニとタラバガニの基本的な違いを比較します。下記の表にそれぞれの特徴をまとめたので、確認しましょう。

ズワイガニ タラバガニ
見た目の特徴 ● 甲羅や脚の棘が少ない
● 細長い脚が10本
● 甲羅や脚は鋭い棘に覆われている
● 脚は太くて8本
大きさ ● 広げたときのサイズは70cmほど
● 甲羅は最大で14cmほど
● 広げたときのサイズは1m以上
● 甲羅は30cmほど
旬の時期 ● 11月〜翌年の3月 ● 11月〜翌年の2月
● 4月〜6月
味の特徴 ● 身は甘みと旨みが強い
● カニ味噌は濃厚さが特徴
● 生食・加熱食いずれも美味しい
● あっさりとした味わい
● 食べ応えがある
主要な産地 ● 鳥取県
● 福井県
● 北海道 など
● 北海道
● ロシア
● アラスカ など
1匹あたりの相場 ● 12,000〜28,000円 ● 20,000〜40,000円

上記の表で比較した6つの項目を1つずつ解説します。それぞれ見ていきましょう。

見た目の特徴

ズワイガニは、甲羅や脚の棘が少なく細長い10本の脚が特徴です。特に、脚の第3関節は細くてほとんど身が入っていません。味わう際にはカニ味噌まで楽しめるため、獲れたてをボイルしたものは人気が高い傾向にあります。

一方、タラバガニの甲羅や脚は鋭い棘に覆われており、全体的にゴツゴツしています。また、太い脚はハサミを入れて8本しかありません。

実は、ズワイガニはカニの仲間ですが、タラバガニはヤドカリの仲間に含まれます。ズワイガニは横歩きしかできませんが、タラバガニは縦移動も可能です。

大きさ

ズワイガニとタラバガニは、それぞれ脱皮を繰り返しながら大きく成長します。ズワイガニの寿命は15年ほどですが、タラバガニは30年程度と長く、サイズも大きくなりやすい点が特徴です。

ズワイガニは、サイズの大きなオスでも脚を広げたときの全体の大きさは70cmほどで甲羅のサイズは最大14cm程度と、タラバガニに比べて小ぶりです。また、メスは卵を抱えるようになると脱皮しなくなるため、オスの半分ほどのサイズしかありません。

一方、タラバガニの脚はズワイガニよりも太く短いですが、中には身がしっかり詰まっています。脚を広げると1m以上になるものもあります。甲羅は30cmほどあり、見た目の面でも豪華です。

カニの身を堪能したい人には、ズワイガニよりもタラバガニのほうが向いています。

旬の時期

ズワイガニのシーズンは11月〜翌年の3月までの年1回しかありませんが、タラバガニは11月〜翌年2月と4月〜6月の年2回旬の時期が訪れます。

ただし、タラバガニは冬の旬の時期の水揚げ量が少なく、価格が高騰しやすいという特徴があります。リーズナブルな値段でタラバガニを食べたいなら、4月〜6月がおすすめです。

味の特徴

ズワイガニの身は甘みと旨みが強く、濃厚なカニ味噌を味わえます。鮮度が高い活ズワイガニなら生食にも向いていますが、加熱すると甘みが増してカニしゃぶやカニ鍋、焼きガニなどもぴったりです。

一方、タラバガニは弾力のある食感が特徴で、食べ応えがあります。あっさりとした味わいで、茹でたタラバガニをレモンやポン酢を付けて食べるのがおすすめです。

味や食感の特徴が異なるため、好みに合った味のカニを選びましょう。

主要な産地

ズワイガニは、水深200m以上の深海で水温が低い場所に好んで生息しています。

日本で多く水揚げされるのは、山口県以東の日本海側や茨城以北の太平洋側です。鳥取県や福井県のような大きな産地では、流通経路が整っており新鮮なズワイガニを手に入れられます。

また、ズワイガニのなかには大きさや重さ、身詰まりなど独自の基準で選別された、以下のようなブランドガニがあります。

産地 ブランドガニ
福井県 ● 越前ガニ(オスのみ)
山陰地方 ● 松葉ガニ(オスのみ)
石川県 ● 加納ガニ(オスのみ)
● 香箱ガニ(オスのみ)

ズワイガニは底引き網で一気に漁獲できるため一時は生息数が激減しましたが、漁獲規制や保護海域の導入により生息数が回復しました。

一方、タラバガニは樺太やオホーツク海、ベーリング海やアラスカ沿岸に多く生息しており、日本の漁業海域ではほとんど水揚げされません。日本で流通しているタラバガニのほとんどがロシアやアラスカなどの外国産です。

1匹あたりの相場

ズワイガニの相場価格は1匹あたり12,000〜28,000円ほどです。一方、タラバガニはズワイガニよりも値段が高く、1匹あたり25,000円〜45,000円ほどが相場となっています。

ズワイガニは1匹の重さが700〜900gほどであるのに対し、タラバガニは1〜2.5kgほどであるため、1kgあたりの値段はほとんど変わりません。どちらのカニも稀少性が高く、高級食材といえます。




ズワイガニとタラバガニの捌き方の違いを比較


ここでは、ズワイガニとタラバガニの捌き方の違いを解説します。

● ズワイガニの捌き方
● タラバガニの捌き方

2つのカニの捌き方をそれぞれ見ていきましょう。

ズワイガニの捌き方

ズワイガニはカニ味噌まで堪能できるため、カニ味噌をこぼさないように捌くのがポイントです。

ズワイガニを捌く手順は以下の通りです。手をケガするおそれがあるので、捌く際は軍手を使用してください。

胴の解体 1. 脚の付け根のやわらかい部分にキッチンバサミを入れて切り落とす
2. 甲羅を下側にひっくり返し、”ふんどし”の部分に親指を入れて取り外す
3. ふんどしを外した箇所にできた穴と甲羅の付け根に親指をかけて甲羅を外す
4. 胴の部分に残っているカニ味噌を甲羅に移動させておく
5. ネズミ黄土色の”がに”を取り除く
6. 胴の真ん中を縦方向に切り、2つに分ける
7. 外側から内側に向かって筒状の関節に切り込みを入れ、4等分にする
8. 切り込みに沿って胴を2等分に分け、身を取り出す
脚の解体 1. 殻を剥きやすくするために大きい関節で脚を2つに切り分ける
2. 下側から上側に向かって縦方向にハサミを入れる
3. 逆側も同じように切っていく
4. 殻を剥がして身を取り出す

肩肉を取り出すのは脚に比べて難易度が高いイメージがありますが、構造を理解できれば簡単に身を取り出せます。肩肉はやわらかくしっとりとした食感で、脚の身よりも肩肉のほうが好きという人もいます。

タラバガニの捌き方

タラバガニはカニ味噌を食べるのに向いていないため、肩肉や脚の身を取り出して食べます。棘が鋭いので、ズワイガニと同様に軍手を使用して捌きましょう。

捌き方の手順は以下の通りです。

胴の解体 1. 脚の付け根のやわらかい部分にキッチンバサミを入れて切り落とす
2. 甲羅を下側にひっくり返し、”ふんどし”の部分に親指を入れて取り外す
3. ふんどしを外した箇所にできた穴と甲羅の付け根に親指をかけて甲羅を外す
4. ネズミ黄土色の”がに”を取り除く
5. 胴の真ん中を縦方向に切り、2つに分ける
6. 溝に合わせて、筒状の関節を3等分に切り分ける
7. 半分になるように縦に切り、身を取り出す
脚の解体 1. 殻を剥きやすくするために大きい関節で脚を2つに切り分ける
2. 下側から上側に向かって縦方向にハサミを入れる
3. 逆側も同じように切っていく
4. 殻を剥がして身を取り出す

包丁を使って捌くと、ぐらぐら動いてうまく捌けないことがあります。慣れていない人は、キッチンバサミを使って捌きましょう。




ズワイガニの美味しい食べ方


ズワイガニは甘みや旨みが強く、以下3つのようなシンプルな料理に向いています。

● カニ鍋
● かにしゃぶ
● カニ雑炊

それぞれ見ていきましょう。

カニ鍋

カニ鍋は身体を芯から温めてくれる寒い冬の定番料理です。野菜をたっぷり食べられるので、健康面を気にしている人にも向いています。

カニ鍋の材料と作り方の手順は以下の通りです。

材料(4人前) 手順
● ボイルしたズワイガニ:500g
● 白菜:1/4個
● 長ネギ:1本
● 絹ごし豆腐:1丁
● しいたけ:1パック
● 水:1,000mL
● (A)醤油:大さじ3杯
● (A)料理酒:大さじ3杯
● (A)みりん:大さじ3杯
● (A)和風だし:大さじ1杯
1. 芯を落とした白菜を1口大にざっくり切る
2. 長ネギは1cm幅の斜め切り、豆腐は1口大に切る
3. 軸を落としたしいたけは、かさの表面にバツ印の切り込みを入れる
4. 土鍋に水と(A)の調味料を入れ、煮立たせる
5. ズワイガニ以外の具材を加えて、火を通す
6. しんなりしてきたらズワイガニを加える
7. 身が温まったら完成

鍋の最後には、ご飯と溶き卵を加えて雑炊で締めるのがおすすめです。カニの殻や身から出た旨みをしっかり味わえます。

かにしゃぶ

かにしゃぶは、好みの野菜と一緒に出汁にくぐらせてたれに付けて食べるシンプルなレシピです。短時間でさっと火が通るように、野菜は薄切りにします。

材料や作り方の手順を確認しましょう。

材料(4人前) 手順
● 生のズワイガニ:400g
● 水菜:1束
● にんじん:2/5本
● しいたけ:1パック
● 長ネギ:1本
● 絹ごし豆腐:1丁
● 水:1,000mL
● 昆布:10g
● (A)ポン酢:大さじ8杯
● (A)小口切りにしたネギ:適量
1. 土鍋に水と昆布を入れ、30分ほど置いておく
2. にんじんは皮を向いて薄切りにし、花型にくり抜く
3. 長ネギは青い部分を切り落として5mm幅に斜め切りする
4. 水菜は根元を切り落として5cm幅に切る
5. 豆腐は6等分する
6. 具材を器に盛り付ける
7. (A)のたれを混ぜ合わせて人数分に分ける
8. 1.を弱火で熱し、沸騰する直前に昆布を取り除く
9. 具材を出汁にくぐらせ、火が通ったらたれに付けて食べる

昆布を入れたまま沸騰させて煮込むとえぐみが出てしまうので、沸騰直前に取り除きます。締めにはご飯を入れて雑炊にしても美味しいですが、うどんを入れても良いでしょう。

カニ雑炊

雑炊は、カニ鍋やかにしゃぶの締めとして食べても美味しいですが、余ったカニの身をリメイクする料理としても向いています。材料と作り方の手順は以下の通りです。

材料(4人前) 手順
● ボイルしたズワイガニ:200g
● ご飯:2杯分
● 卵:2個
● 水:800mL
● (A)白だし:大さじ4杯
● (A)醤油:大さじ1杯
● (A)みりん:大さじ1杯
● (A)塩:少々
● 小口切りしたネギ:適量
1. ズワイガニの身はほぐし、卵は溶いておく
2. 鍋に水と調味料を入れ、火にかける
3. 沸騰したらご飯を加えて弱火で煮る
4. ご飯がやわらかくなったらズワイガニを加える
5. 沸騰したら溶き卵を回し入れ、卵が半熟になるまで煮る
6. 器に盛りつけた後に小口切りしたネギを散らして飾り付ける

身が入った雑炊なら、少量のズワイガニでも食べ応えがあります。カニの旨みも楽しめるように、大きめにほぐすと美味しく食べられます。




タラバガニの美味しい食べ方


タラバガニは大きなサイズ感が魅力でカニをしっかり味わえる料理に向いています。

● カニの酒蒸し
● カニのバター焼き
● カニの網焼き

上記3つの食べ方をそれぞれ解説します。

カニの酒蒸し

カニの酒蒸しはシンプルな調理方法ですが、タラバガニの弾力ある食感を味わえます。材料と作り方の手順を見ていきましょう。

材料(4人前) 手順
● 生のタラバガニ:500g
● 酒:100mL
● 水:100mL
● 塩:少々
● ポン酢:適量
1. タラバガニの脚や爪を食べやすい大きさに切り、塩を振っておく
2. 蒸し器に水と酒を入れて蓋をする
3. 沸騰したらタラバガニを入れて10〜15分ほど蒸す
4. タラバガニの身が白くなり、しっかり火が通ったら器に盛り付ける
5. 好みでポン酢を付けて食べる

もし蒸し器がなければ、アルミホイルに包んで水を張ったフライパンやホットプレートで蒸す方法で代用できます。蒸しすぎると身が硬くなるので、適度に調整しましょう。

カニのバター焼き

タラバガニのバター焼きは、バターの香りがカニの風味を引き立てる料理です。他のレシピに比べてこってりとした味わいで、子どもや若い世代からも好まれます。

材料と作り方の手順は以下の通りです。

材料(4人前) 手順
● タラバガニのむき身:12本
● バター:1欠片
● 塩:少々
1. タラバガニに軽く塩を振る
2. フライパン用のアルミホイルを敷き、バターを溶かす
3. タラバガニを並べ、軽く焦げ目がつくように両面焼く

むき身を使えば、調理の手間がかからないため簡単です。また、生食可能なタラバガニなら、軽く火を通すだけで食べられます。

カニの網焼き

カニの網焼きは、タラバガニのみずみずしい旨みを楽しめるレシピです。焼きたてのタラバガニは、お酒のお供にもぴったりです。

材料と手順を確認しましょう。

材料(4人前) 手順
● タラバガニ:500g
● 塩:少々
● お好みでレモン
1. グリルを予熱し、焼き網をセットしておく
2. タラバガニの脚や爪を食べやすい大きさに切る
3. カニの殻がついている側が下になるように並べる
4. タラバガニの殻が焦げて香ばしい匂いがしてきたら、ひっくり返す
5. 30秒〜1分ほど焼き、汁がじゅくじゅくと出てきたら取り出す
6. 器に乗せてレモンを添える

グリルではなく七輪であぶると、タラバガニの香りが強まってさらに美味しく焼きあがります。




ズワイガニとタラバガニに関するよくある質問


ここでは、ズワイガニとタラバガニに関するよくある質問に回答します。

● タラバガニがズワイガニより高いのはなぜ?
● カニ味噌を味わいたいときはどっちがおすすめ?

上記2つの質問とその回答を順に見ていきましょう。

タラバガニがズワイガニより高いのはなぜ?

タラバガニやズワイガニの価格は、稀少性や需要と供給の影響を受けます。

タラバガニは産地がオホーツク海やベーリング海などに限られる上、アメリカや中国、韓国などからの需要があるため、価格が高くなりやすいです。一方、ズワイガニは産地が多く、漁獲量も保たれているため、タラバガニより価格が低い傾向にあります。

ただし、タラバガニの国内在庫が多すぎたときには、ズワイガニよりも価格が安くなった年もありました。

カニ味噌を味わいたいときはどっちがおすすめ?

生物学上、カニに分類されるズワイガニのカニ味噌は、濃厚で美味しく味わえます。

しかし、ヤドカリ類のタラバガニの場合、新鮮なカニ味噌であれば食べられますが食用には向きません。カニ味噌の脂肪分が多く、クセが強いためです。

また、茹でると溶けたカニ味噌が甲羅から流れ出て、脚の身や肩肉を茶色っぽく変色させます。そのため、身に臭いがつかないように、カニ味噌を取り除いた状態で販売されているケースが一般的です。

カニ味噌を美味しく楽しみたい人は、ズワイガニを選びましょう。





美味しいズワイガニとタラバガニを購入するなら快適生活


この記事では、ズワイガニとタラバガニの違いを解説しました。

ズワイガニとタラバガニは生物学上の違いも多く、味わいや向いている食べ方も大きく異なります。この記事で解説した特徴を参考に、自分に合うカニを選びましょう。

また、美味しいズワイガニやタラバガニを探している人には快適生活がおすすめです。

快適生活では、姿丸ごとのズワイガニや豪快な肩付き脚のタラバガニなど、さまざまなカニを販売しています。特に鮮度が高いタラバガニやズワイガニも取り扱っており、カニを刺身として楽しみたい人にもおすすめです。

急速冷凍で新鮮なカニが自宅まで届くので、ぜひ好みに合うカニを快適生活でご購入ください。

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