
おせち料理の重箱への詰め方は?重箱のルールやポイントを詳しく紹介
「おせちの重箱の詰め方がわからない」
「おせち料理を綺麗に詰める方法が知りたい」
毎年、おせち料理の詰め方について何が正解なのかわからず、悩む方は少なくありません。
おせち料理は、日本の伝統的な食文化として親しまれ続けています。料理ごとに意味があったり、重箱の詰め方にも種類やルールがあったりと、知識を身に着けるとより楽しめるのがおせちの魅力です。
そこで今回は、おせち料理の重箱への詰め方の種類やルール、詰め方に関するよくある質問について詳しく解説します。
【この記事でわかること】 ・おせち料理の重箱への詰め方 ・おせちの重箱への詰め方のルール ・おせちの綺麗な詰め方のポイント ・おせちの詰め方に関するよくある質問 |
おせち料理の重箱への詰め方

おせち料理の重箱への詰め方にはいくつかのパターンがあります。 縁起がいいとされる方法や、初心者でも簡単に詰めやすい方法など主に7種類です
● 田の字・市松
● 段詰め
● 升掛け
● 隅切り
● 末広
● 八方詰め
● 扇詰め
以下では、詰め方の特徴を解説しますので参考にしてみてください。
田の字・市松
田の字・市松とは、重箱の中を縦横で区切り、正方形に詰めていく方法です。
田の字は名前の通り、重箱に4つの正方形を作ります。仕切る数がさらに増えると市松と呼ばれ、9つに仕切る場合が多いです。
田の字・市松は、おせち料理の数に合わせて仕切りを調整できるので、初心者にも取り入れやすい傾向にあります。基本的なおせち料理の詰め方として、イメージする方も多いでしょう。
段詰め
段詰めとは、重箱の中に列を作るイメージで平行に仕切りを入れる方法です。
おせち料理の数や量に合わせて、重箱を2段から3段に仕切ります。
段の幅を均一にしてすっきりまとめたり、中央の幅を広げて豪華な料理を目立たせたりと、アレンジがしやすいのも特徴です。
幅の取り方や配置を工夫することでバリエーションが広がり、華やかさを出しやすい詰め方なので、活用してみてください。
升掛け
重箱に対して斜めに仕切る方法を升掛けといいます。
手網とも呼ばれており、重箱のサイズに合わせて3つから5つのスペースに仕切るのが一般的です。中央の仕切りを大きめにすると、メイン料理や多めに詰めたい煮物料理に使えます。
食べ応えのある料理をたっぷりと詰めるのに向いている詰め方なので、目立たせたい料理があるときにもおすすめです。
隅切り
隅切りとは七宝詰めとも呼ばれる詰め方で、重箱の四隅が三角形になるように仕切ります。
四隅に三角形を作ると、中央にひし形のスペースが現れるので、有効活用するのがポイントです。中央には、伊勢海老や鯛などの見栄えする料理を詰めましょう。
四隅の三角形に一品ずつおせち料理を詰めるだけで完成するため、初心者でも簡単におしゃれな重箱に仕上げられます。
末広
末広は、重箱の真ん中に円形を作り、円から四隅に向かって斜めに4つの仕切りを作る方法です。4つの仕切りは、どこから見ても末広になることからおめでたい詰め方とされています。
比較的大きくスペースを取れるので、あらゆる種類のおせち料理を詰めやすいのも末広型の魅力です。
八方詰め
八方詰めは、重箱の手前側が八の字になるように仕切る詰め方です。
八の字が富士山のように見えるため、縁起がいいともいわれています。
中央のスペースには、酢の物などの汁気がある料理や、まとまりにくい黒豆や田作りといった料理を小鉢に入れて詰めましょう。
扇詰め
扇詰めとは、重箱を曲線状に斜めに仕切る方法です。
重箱の中に曲線を描くと扇のように見えることから、扇詰めといわれています。おせち料理を、美しく華やかな印象に仕上げたいときにおすすめの詰め方です。
おせちの重箱のルール

種類豊富なおせち料理は、祝い肴・焼き肴・口取り・酢の物・煮しめの5種類に分けられます。
どの料理を何段目に詰めるかなど、基本的なルールがいくつかあるので理解しておきましょう。重箱は形・サイズ・段数などたくさんの種類がありますが、市販されている重箱の多くは三段重の場合が多いです。
● 壱の重
● 弐の重
● 参の重
ここでは、三段重におせち料理を詰める場合のルールを解説します。
壱の重
重箱の一番上の段・壱の重は、「祝い肴」や「口取り」を中心に詰めるお重です。祝い肴や口取りは、おせち料理の中でも前菜となる料理のことをいいます。
主な料理は、以下の通りです。
● 黒豆
● 田作り
● 数の子
● たたきごぼう
● かまぼこ
● 伊達巻
● 栗きんとん
祝い肴は、おせち料理の基本とされる非常に重要な料理です。
黒豆や田作りなど、誰もが知っているおせち料理の定番ともいえるでしょう。
また、口取りは栗きんとんや伊達巻など甘みのあるものが多く、子供から大人まで幅広い年代に好まれる料理が中心とされています。
弐の重
重箱の上から二段目・弐の重には、「酢の物」や「焼き肴」を中心に詰めましょう。
酢の物は、日持ちのする料理や箸休めになる料理のことをいいます。
主な料理は、以下の通りです。
● 紅白なます
● 酢れんこん
● 菊花かぶ
焼き肴は名前の通り、焼き物料理のことをいい、おせち料理のメインとなります。
主な料理は、以下の通りです。
● 鯛、海老、蟹など海の幸を使った魚介料理
● ローストビーフ、肉巻き、鶏の照り焼きなどの肉料理
メイン料理の焼き物をたっぷり詰め込み、色鮮やかな紅白なますや菊花かぶをバランスよく詰めるのがおすすめです。
参の重
重箱の上から三段目・参の重には、「煮しめ」を詰めるお重として使用しましょう。煮しめとは、根菜や山の幸を多く使った煮物料理です。
以下の料理は、煮しめに分類されます。
● 筑前煮
● 里芋の白煮
● くわいやたけのこの煮物
● 手網こんにゃく
壱の重と弐の重では、さまざまな種類の料理を詰めるため品数豊富ですが、参の重には煮物のみをたっぷりと入れるのが一般的です。
煮物だけのシンプルなお重ですが、人参やれんこんを花型に切り、綺麗に並べるとお正月にピッタリな豪華なお重になります。
おせちの綺麗な詰め方のポイント

おせち料理を綺麗に詰めるのには、いくつかポイントがあります。
● 奥から手前に詰めて盛り付ける
● 形の整ったものを先に詰める
● 似た色のおせちを離した配置にする
● バラけるおせち料理には仕切りを活用する
● 飾り葉でアクセントを加える
以下では、おせちの綺麗な詰め方のポイントについて解説します。
詰め方のポイントを覚えて、より素敵なおせちに仕上げるための参考にしてみてください。
奥から手前に詰めて盛り付ける
おせちを綺麗に詰めるには、奥から手前の順番で詰めることを意識しましょう。
形がしっかりした煮物や焼き料理から奥に詰めると、全体が崩れにくく綺麗に盛り付けられます。手前には、まとまりにくいものや柔らかいものを詰めてみてください。
おせちの中では前菜料理とされている祝い肴や口取りは、柔らかいものが多く、先に食べるので手前に詰めるのがおすすめです。
形の整ったものを先に詰める
おせちを詰めるときは、形の整ったものから先に詰めると綺麗に仕上がります。
メイン料理や大きめの料理は、形が整っていて崩れにくいものが多いです。
おせちの主役として目立たせたい料理を先に詰めることで、全体のバランスを調整しやすくなります。
形の整ったものを囲むように、細かなものや柔らかいものを配置してみると、隙間なく詰められるので試してみてください。
似た色のおせちを離した配置にする
おせちを綺麗に詰めるためには、配色のバランスに注意しましょう。おせちは、色鮮やかな料理がたくさん詰まっていると、華やかで美しい印象になります。
しかし、色味の似ている料理が隣り合うと、各料理の個性が引き立ちにくくなり、全体の品数が少なく地味に見えてしまうのです。
なるべく、似た色のおせちが離れた配置になるように意識してみてください。
幅広い年代に人気の伊達巻や栗きんとんは、色味が似ているので隣り合わせは避けるのがおすすめです。
どうしても色味のバランスが取りにくい場合は、かんざし串やバランを入れると印象を緩和してくれます。
バラけるおせち料理には仕切りを活用する
おせち料理を詰める際は、仕切りを活用しましょう。
バラけやすい料理は仕切りを使ってまとめると、スッキリと整った印象になります。
紅白なますや黒豆、栗きんとんなどの柔らかくて汁気のある料理は、小鉢や小皿に入れてから詰めるのがおすすめです。そのまま入れると形が崩れてしまったり、周りの料理に移ってしまったりと、本来のおいしさを保てなくなってしまいます。
バラけやすい料理をまとめることで、おせち全体の隙間が目立ちにくくなるのもメリットです。
おせちにピッタリな竹筒などの飾り小物や、カラフルな仕切りカップは100均でも購入できるので、活用してみてください。
飾り葉でアクセントを加える
おせちを詰めるときは、飾り葉をバランスよく使用するのが綺麗に盛り付けるポイントです。
飾り葉はおせちに彩りを与えてくれるため、緑が少ない部分や華やかさが足りない部分に差し込むと、アクセントになります。仕切りとして活用すると、味移りの防止も可能です。
また、飾り葉で包むようにして盛り付けると、ひと手間加えただけで高級感を出せます。
100円程度で手に入れられるアイテムで、手軽に華やかさを演出してみましょう。
育毛剤に関するよくある質問

おせちの詰め方や重箱の選び方にはコツがあります。
より魅力的なおせちを作るには、コツを理解しておくのが大切です。
ここでは、おせちの詰め方に関するよくある質問についてまとめました。
● おせちにローストビーフを入れる際の詰め方は?
● おせちをおしゃれに見せる方法は?
● おせちの重箱の選び方は?
以下で、3つのよくある質問について解説しますので、参考にしてみてください。
おせちにローストビーフを入れる際の詰め方は?
最近のおせちは、ローストビーフやテリーヌなどの洋風料理を詰めたものも増えており、おせちの中でも人気の一品となっています。
ローストビーフを詰める場合は、立体感が出るように意識しながら、少しずつ重ねて入れるのがポイントです。扇形に広げるように並べると、より華やかさが増すので試してみてください。
ローストビーフは、焼き物を中心としたメイン料理が並ぶ弐の重に詰めましょう。彩りが気になる場合は、ローストビーフの周りに色鮮やかな野菜を添えてみるのをおすすめします。
おせちをおしゃれに見せる方法は?
おせちのバリエーションは年々豊富になり、SNSでもおしゃれなおせちが目立っています。
ポイントを押さえるだけで、おしゃれなおせちは簡単に作れるでしょう。
近年では、おせちをワンプレートに盛り付けて用意している家庭も増えています。
盛り付ける際は、色味のバランスに気をつけましょう。煮物や焼き物を中心に盛り付けると、茶色や黒が目立ちやすいため、アクセントとして緑や赤などの食材を添えるのがおすすめです。
また、お重の仕切り方を一段ごとに変えたり、小物を飾ってみたりと、ひと手間加えるだけでワンランク上の仕上がりになります。
おせちの重箱の選び方は?
おせちの重箱は、おせち料理を食べる人数に応じて適したサイズを選択しましょう。
1~2人の少人数であれば、4~5寸の二段重がおすすめです。
3~4人の家族でおせちを食べる場合は、一般的な重箱のサイズといわれる6~7寸の三段重を用意しましょう。
親戚なども交えた5~6人の場合は8.5寸の大きな3段重、7~8人以上は6寸以上の6段重を選ぶのがおすすめです。
大人数なら、定番おせちと洋風おせちの2種類を用意して、おせち料理の種類を増やしてみても、盛り上がるかもしれません。
まとめ:おせちの詰め方を知って綺麗に盛り付けよう

おせちの重箱への詰め方の種類や、詰める際のルール、おせちの詰め方に関するよくある質問などをご紹介しました。
おせちを詰めるときは、詰め方の種類やルール、綺麗な詰め方のポイントを押さえるだけで、印象がぐっと変わります。
おせち料理の詰め方を知って、新年の始まりをおしゃれで華やかなおせちでお祝いしましょう。